コラム

サーチ型(ヘッドハンティング)と登録型の人材紹介の違いとは?①

Mar 23, 2023

CEO、CFO、執行役員、部長などのエグゼクティブ層の採用をお考えの際、「人材紹介会社をどう選んだらいいかわからない」「サーチ型(ヘッドハンティング)と登録型の違いや、仕組み・メリットなどが理解できていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回のブログでは、サーチ型(ヘッドハンティング)と登録型の人材紹介両方を経験した代表新木の体験談も交えて、2つの違い、仕組みやメリット、どういう場合にサーチ型(ヘッドハンティング)or 登録型のエージェントを選ぶべきなのかを紹介します。

サーチ型(ヘッドハンティング)と登録型の仕組みの違い

まず日本で職業紹介を営む事業者は、約3万ほど事業所がありますが、サーチ型(ヘッドハンティング)は8.4%、登録型84.9%、アウトプレースメント(再就職支援)2.1%、その他4.4%となっています。(出典:厚生労働省職業安定局「人材サービス総合サイト」民間人材ビジネス実態把握調査(職業紹介事業者)

ではサーチ型(ヘッドハンティング)と、登録型の大きな違いはどこにあるでしょうか。

それは、「候補者の集め方」と「紹介の進め方」にあります。

それぞれの候補者の集め方

サーチ型(ヘッドハンティング)

サーチ型(ヘッドハンティング)のエージェントでは、ステータスとしては「今すぐ転職する必要はないけれど、自分のキャリアアップにつながるのであれば転職を考えても良い」と考えている候補者が中心となり、対象はエグゼクティブ層(経営幹部)や、ミドルマネジメント(部長クラス)が多くを占めます。第一線でご活躍中の候補者ほど、積極的に転職活動を行う時間がない傾向にあります。

そのため、多くのビジネスパーソンの中から、クライアントの希望条件に当てはまる人を探し出して、転職を考えている、考えていないに関わらずアプローチしていくのが特徴です。サーチ型はコンサルタント1人が、四半期に5~8件くらいの案件を担当します。

候補者プール:

  • ヘッドハンティング
  • 業界のネットワークからご紹介を募る
  • LinkedIn, FacebookなどのSNSからのスカウト

 

登録型(データベース型)

登録型(データベース型)は、人材紹介会社に登録してくれている登録者をデータベース化し、企業の提示する条件に当てはまる人を紹介するという仕組みです。対象は一般職~課長までが多く、それ以上の求人はエグゼクティブ向けの人材紹介サービスに分かれる傾向にあります。

登録型エージェントから紹介されるのは、人材紹介会社に登録をしている、転職に積極的な候補者が中心です。候補者人材を増やす方法として、TVCMなどマス的な広告があります。繁忙度はコンサルタント1人が四半期に15~20件程度の案件を担当するため、効率の良さが重要です。

候補者プール:

  • 自社データベース
  • ビズリーチなどのスカウトサイト

 

サーチ型、登録型の候補者の集め方の違いだけでも、大きな違いがあることをご理解いただけたのではないでしょうか。

サーチ型・登録型における紹介の進め方

次に、サーチ型(ヘッドハンティング)・登録型における紹介の進め方の違いも紹介します。

サーチ型(ヘッドハンティング)の紹介の進め方

サーチ型の紹介の進め方は、下記のような流れです。

1. 採用企業から案件を頂く
採用企業の経営者や人事役員、ハイアリングマネジャーから案件をいただく事が多いです。

2. ハイアリングマネジャー(経営者や直属の上司)と綿密な打ち合わせ
組織・ビジネスの状況、採用したい候補者のスキルセット設定、ターゲット企業のすり合わせなどを行います。

3.サーチ戦略設計、ターゲット企業設定、プレマーケットリサーチ
綿密な候補者像を設定し、その方がどんな企業に勤めていて、どのポジションにいる人かなどを探り、リサーチしていきます。

4.マーケットリサーチ、ロングリスト作成(対象となる候補者の絞り込み)
ヘッドハンターが独自で持つ人脈や、業界紙・専門誌、セミナーなどイベントの登壇者情報、業界内の権威ある方からの評価、SNS、特許情報、各社の人事情報、などから候補者を抽出し、リスト化します。

5.スカウト
候補者に採用企業の魅力を伝え、興味をもって頂けるようにアプローチします。多くの候補者がすぐの転職に消極的なケースも多いため、スカウトの内容も非常に重要です。

6.候補者との面談
候補者のキャリアの展望、今後実現したいことなどを引き出しながら、採用企業の魅力を伝え、興味をもってもらうと同時に、その方の人間性、スキルが前評判通りか、採用企業の希望とマッチするかどうかを確認します。

7.候補者と採用企業とのカジュアルミーティングのアレンジ
まずは候補者と採用企業の責任者でのカジュアルミーティングをアレンジし、お互いの話をざっくばらんに話していただく機会を設けます。

8.必要と判断した場合には、追加ミーティングなどの提案
一度で意気投合とはならなくとも、複数回会うことで気持ちが変わってくることもあるため、必要な場合は追加のミーティングや誰に会ってもらうかなどを採用企業に提案します。

9.オファー

10.採用決定

登録型(データベース)の紹介の進め方

次に、データベース型の紹介の進め方になります。

1.採用企業から案件を頂く
人事部から、紹介してほしい人材要件が送られてくるケースが多いです。

2.候補者をデータベースで検索
自社データベース内などでキーワード検索をし、JD(job description:職務記述書)に合った候補者200~300名程度に送付し反応を待ちます。

3.候補者を採用企業に紹介
反応があり、応募をしたいという候補者のCV(職務経歴書)を採用企業に見てもらい、面接をしたい候補者を選んでもらいます。

4.候補者と採用企業との面接のアレンジ
絞った候補者の中から、面接を設定します。

5.オファー

6.採用決定

サーチ型(ヘッドハンティング)の場合、「今すぐ転職する必要はない」優秀な候補者にアプローチするため、登録型よりもより多くの紹介プロセスを踏む形になります。

より詳しいサーチ型の手法は、こちらをご覧ください

次のページでは、サーチ型と登録型のメリット・デメリットや、どんな時にどちらを使ったら良いかのヒントをまとめました→コチラ